鶏の豆知識

地鶏とブロイラーについて

「ブロイラー」という言葉が聞きなれない方もいらっしゃるかもしれませんが、ブロイラーとは若鶏のことです。

一方、地鶏というのは一定の飼育条件をクリアした高級鶏のことをいいます。

この条件は日本農林規格で細かく定められています。

ブックス


”在来種の血液百分率が50パーセント以上で、出生の証明ができ、「75日以上の飼育期間」「28日齢以降平飼い」「28日齢以降1平方メートル当たり10羽以下の飼育密度」という飼育条件をクリアしたものを地鶏と呼びます”

(農林水産省ホームページより抜粋)


難しい表現ですね。笑

これを分かりやすく説明させていただきますと、

”在来種の血液百分率が50パーセント以上”

とは、日本古来より飼育されてきた在来種(比内鶏、名古屋種、軍鶏など)の血統が半分以上ということを指します。
競馬をたしなむ方なら競馬の血統表をイメージしてもらうとわかりやすいです。

”出生の証明”
とは文字通り産地証明のことで、これは生産者にお願いすると大体もらえます。

”75日以上の飼育期間”
とは孵化してからの総合飼育期間のことを指し、

”28日齢以降平飼い”
は孵化後28日以降をケージではなく自由に運動できる地面で飼育することをいいます。

”飼育密度”
に関しては文字通りの意味です。


つまり「地鶏」を一言でいうと、「のびのびと健康的に育った良血統の鶏」ということです。


また、地鶏とブロイラーとは別に、”銘柄鶏”というものもありますが、これはおもにブロイラーの血統の鶏を良質な環境で育てた、若鶏と地鶏の中間層の鶏のことを指します。

よくスーパーで売っている、比較的お求めやすい価格帯で販売されている若鶏ではないブランド鶏はこれにあたります。

部位について

焼き鳥屋にいくと、聞きなれない部位がメニューにあったりしますよね!

正直すべての部位を食べたことはないくらい鶏の部位には色んな種類があります。

代表的なものをいくつかご紹介します。


・もも、むね
これは有名ですね!皆さんご存じの鶏の主要部位です。ももはジューシー、むねはさっぱりな肉質です。

・ささみ
ささみはむねの横についているのはご存じない方も多いのではないでしょうか。触感はむねをしっとりさせた感じです。

・手羽先、手羽元
手羽先は鶏の手羽(羽にあたる部分)の先側、手羽元は手羽の胴体側です。
骨は多めですがプリプリした歯ごたえが人気の部位です。

・ぼんじり
別名”三角”ともいいます。鶏のおしりの部分で濃厚な味わいが人気ですが、処理にひと手間必要で、臭腺とストローのような毛根を取り除くのが焼き鳥屋泣かせの部位。

・せせり
別名”小肉”。鶏の首の部分の肉で、処理に手間がいるのと希少部位のためメニューにないお店も多いです。

・肝、砂ずり、心臓
肝臓と心臓、胃袋にあたる部分で希少部位の中でもメジャーな人気部位。

・ハラミ
鶏の横隔膜にあたる部位で、一羽からわずかしかとれません。

・あずき
鶏の脾臓でこれもめったに食べれません。

・ガラ、もみじ
ラーメン屋で出汁とりによく使われる部位。骨と足の部分です。

・とさか
頭のとさかも実は食べられます。コリコリ食感の希少部位。

・食道
処理と鮮度の維持が大変で、食鳥処理有資格者しか扱えないです。


こんなに余すところなく食べることのできる鶏ってすごい!